沿革
白水舎牧場から有限会社白水舎乳業に商号変更
沿革
弊社の初代社長となる奄美大島出身の都成仲二は、26歳の時アメリカのカルフォルニアに渡りました。現地で酪農に触れ、36歳で帰国し、大正8年に宮崎市高松町で酪農をスタート。
当時まだ牛乳を飲む習慣がなかった人たちに、仲二が「牛乳は命の白い水じゃ」と言って営業をしていたことから、社名を白水舎としました。
“乳”で皆さまの健康に貢献すること。そして、牛乳には人工的なものを一切足さない。それが創業時から変わらない方針です。初代から一貫して、生乳にこだわり、これまで牛乳製造を行ってきました。代を重ね、三代目になり、質のいい生乳を使用してさらに牛乳のよさを広めたいとの考えから、オリジナルのソフトクリームを開発し、現在では当社の人気商品となっています。創業以来、宮崎の高品質な生乳を生かした牛乳や乳製品の開発に一貫して取り組み続けています。
私たちの会社は、戦争や様々な苦労を乗り越えてここまで来ましたが、他社にはないところや大手の会社がやらないスキマを見つけ、独自のスタイルを追いつつ、より多くの方々に安心で安全な牛乳と乳製品を味わって頂きたいと考えております。2014年には、世界に一つしかない牛乳甘酒 百白糀を開発し、ビューティアワード2015で大賞を受賞しました。ほかにも新たなチャレンジを日々行っています。
人は物を食べ、運動をすることで命を繋ぎます。したがって、その一翼を担う牛乳の果たす役割は大きいと思います。牛乳や百白糀を飲むことで、より健康な生活を送ってほしいというのが願いであり幸せです。
現在、宮崎大学の協力の下、「百白糀」は自然なものだけでできているにもかかわらず、人口のサプリメント以上に機能性が高く栄養豊富であるというエビデンス(科学的根拠)を検証するための研究を行っており、機能性表示を目指しております。
常にお客様の立場に立って考えています。どうしたらいいか迷った時には、お客様にとって利益になる方を選びます。それが結果的には会社の利益となるのです。
百白糀という新しい乳製品を開発したことと、カフェ「夢みるく」やソフトクリームの移動販売で直接お客様の顔を見ることができることです。これまでは大量に商品を卸して終わりでしたが、来店されたお客様の顔をお一人ひとり拝見し、その反応を商品やサービスに生かしています。
まず、徹底的に“乳”にこだわり、牛乳や乳製品の分野で宮崎を代表するオンリーワン企業になることです。そして宮崎で生産されたこだわりの原料をこだわりの自然製法で商品化。これまでにない乳製品や新商品を開発して全国に広げます。そういった努力を絶えず続け、白水舎ブランドを確立したいと思っています。
日本には100年以上長く続く会社がたくさんあります。これまで生き残っている会社は、変えてはいけないものと変えていかなければならないものとをしっかり見極めながら、創業の精神を変えず、時代に合わせて柔軟に対応してきたからのではないでしょうか。
私たちも、創業の精神を守りつつ、時代に合わせてイノベーションをし続け、次の百年につなげたいと考えています。とりわけ、科学的なものに頼らず自然の摂理に沿って、体に取り入れやすい素材の力を安心に引き出すことを続けていきたいと思っています。
工場の機械を新しいものに入れ替え、工場全体をリニューアルする際に、工場内を見学できるように窓をガラス張りにして、外にはテラスを作りました。牛乳普及のために、新鮮な牛乳で作った当社オリジナルのソフトクリームを開発しお客様に提供したところ、見学にこられたお客様に大変好評でした。工場の中からも、お客様が楽しそうにソフトクリームを食べている姿を見ることができるので、製造現場の励みにもなっています。
この経験から、ソフトクリームの販売は単に商品を売るだけでなく、その場を盛り上げる効果があると分かりました。これは乳製品の新たな付加価値です。移動販売車などの設備やマンパワーが必要で大変ですが、コンセプトも奥深くてとても楽しく行っています。
ソフトクリーム店を改装する際、造りをカフェにしてみました。お客様の居心地が良くなり、周囲のイメージも変わるだけでなく、アンテナショップとしての広報機能も期待できます。
百白糀を作ろうと思ったきっかけは、口蹄疫が発生した時、牛が殺処分されても何もできなかったからです。酪農家さんのために何かできないか模索していたところで思い出したのが、以前から気になっていた牛乳から作る甘酒でした。
どれだけ酪農家さんのためになるのかはわからないし、付加価値の高い商品にできなければ意味がないが、それでもやってみようと思いました。牛乳はそれ単体でも栄養バランスが良く、完全食品といわれるほど栄養価が高い食品です。甘酒も水と米糀だけを原料としているのに、飲む点滴といわれるほど栄養価の高い食品。この二つが合わさると、まったく新しい最強のドリンクができるはずだと確信しました。
① 生産者の方について
酪農家さんとのコミュニケーションで大事にしていること
私たちの会社の仕事が成り立っているのは、酪農家さんが毎日乳を搾ってくれているおかげです。感謝の気持ちを常に忘れないようにしています。
② 消費者の方について
学校給食に牛乳が採用されていることについて
50年ほど前から、宮崎市内の小・中学校に採用され、現在、1日約2万本出荷しています。私たち宮崎県の食品に関わる者には、将来の宮崎を担う子どもたちの健康を作り、体力を向上させる義務があるはずです。おじいさん、おばあさん世代の方から「白水舎の牛乳で育った」と言われることもあり、責任の重大さを感じるとともに、この会社を長く続けていてよかったとも思います。
幼稚園や小学校から、多い時は100人以上が工場見学に来ます。子どもたちには「売られている牛乳は、お母さん牛が赤ちゃん牛に飲ませる分からおすそ分けしてもらっているので、残してはいけない」ということや、「この工場では味が一定になるよう人工的に調整をしていないので、季節や牛が食べているものなどで牛乳の味が変わる」ことなどを説明し、食育をサポートしています。